多くの人が抱く疑問が「望遠鏡がなくても肉眼で見えるのか」という点でしょう。結論から言えば、主要な惑星は肉眼で十分に観察可能ですが、すべての星が同じ明るさで輝くわけではありません。
金星や木星はマイナス2等級前後の圧倒的な光度を放つため、薄明るくなった空でも容易に発見できます。火星(赤みがかった輝き)や土星(落ち着いた黄色)も肉眼でしっかりと確認可能です。しかし、水星は高度が低く太陽に近いため、地平線近くにかすみがあると発見難易度が上がります。さらに天王星(約6等級)や海王星(約8等級)に関しては、肉眼の限界を超えているため、双眼鏡や口径の大きめな天体望遠鏡、あるいは高感度カメラによる長時間露光が不可欠となります。
観測に適した方角は、「東から南東、そして南にかけての空」です。惑星はすべて太陽の通り道である「黄道(こうどう)」に沿って運行するため、東の地平線から南の高い空へと緩やかな弧を描くように並びます。
現場での観測において最大の障害となるのは、東の空を遮る高層ビルや山並みです。地平線近くに位置する水星や金星を見落とさないためには、「東の視界が地平線・水平線まで開けている場所」を選ぶことが決定的な条件となります。海辺や高台、河川敷、あるいは展望デッキなどが絶好のスポットです。