ネット上では「森に行けば誰でも同じように癒やされる」「普通の山歩きと森林セラピーは同じ」という短絡的な言説が見受けられますが、これは明確な誤解です。
一般的な登山やハイキングは、目標の山頂を目指して身体に負荷をかける「有酸素運動」が中心となります。心拍数が上がりすぎると交感神経が優位になり、リラクゼーション効果よりも肉体的疲労が勝ってしまいます。一方、癒しの森で行われるプログラムは、「歩行スピードを通常の半分以下に抑え、立ち止まって五感を開放すること」を主眼としています。運動を目的化せず、立ち止まる勇気を持つことが両者の決定的な相違点です。