「顔が赤くなるだけなら大丈夫」と楽観視するのは危険だ。近年のゲノム疫学研究において、ALDH2の活性が低い人が日常的にアルコールを摂取し続けた場合、食道がんや咽頭がん、喉頭がんといった上部消化管系がんの発症リスクが跳ね上がることが裏付けられている。
分解されずに留まったアセトアルデヒドは細胞のDNAに損傷を与え、慢性的な炎症を引き起こす。さらに女性の場合、ホルモンバランスや体脂肪率、水分量の違いから男性よりもアルコールの影響を受けやすく、肝機能障害や骨粗しょう症のリスクが高まりやすいという指摘もある。2026年の医療現場では、単なる酒量の管理ではなく、個人の酵素遺伝子型に応じた個別化ヘルスケアが強く推奨されている。