1990年代末、わずかな予算で製作された『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』は、映画産業のビジネスモデルそのものを揺るがした。「森で行方不明になった学生が残した未編集テープ」という体裁を取り、インターネット初期の口コミを活用して大ヒットを記録。観客は「これは本物の映像なのではないか」という恐怖とともに劇場へ押し寄せた。
この作品が証明したのは、高価なVFXや大物スターを起用しなくても、アイデアと演出次第で世界的な現象を起こせるという事実だ。ファウンド・フッテージ(発見された映像)と呼ばれる手法はここから爆発的に普及し、映像制作業界におけるホラーやサスペンスの表現方法を永遠に変えてしまった。