ネット上のQ&Aサイトや知恵袋で定期的に浮上する誤解が、「店頭のテスターを手首に試したらカチカチで全く描けなかった、粗悪品ではないか」という噂です。前述の通り、これは不良品ではなくハードフォーミュラの正常な物理仕様です。素肌の乾いた角質層では摩擦抵抗が起きるだけで顔料が乗りません。必ずスキンケアと化粧下地、ファンデーションで整えた眉周辺でテストする必要があります。
もう一つの焦点が、伝統のなぎなた削りと店舗削りサービスを巡る実情です。なぎなた削りとは、日本の伝統武具である薙刀の刃先のように、芯を平たく薄く削り出す独特のフォルムを指します。面を使えばふんわりとしたグラデーションを、極薄のエッジを使えば自眉毛の細い毛先を一本ずつ描き分けることが可能になります。
百貨店のシュウ ウエムラ カウンターでは、熟練のアトリエアーティストが購入したハードフォーミュラを目の前で美しいなぎなた状に研ぎ澄ます店舗削りサービスを長年提供してきました。近年では感染症対策ガイドラインの改定や混雑緩和のため、百貨店メンバーシップの登録状況や購入履歴の確認がルール化される店舗も増えています。自宅で市販のカッターナイフを用いて自力でなぎなた削りに挑戦する愛用者も多いですが、木軸を削りすぎて芯を折ってしまう失敗事例も後を絶ちません。初回や形が崩れた節目には、正規カウンターでプロの手によるシェーピングを受けるのが賢明な選択です。