ネット上のコミュニティや知恵袋などでは、長年にわたり「読書家で知的な久保史緒里がなぜ大学に進学しなかったのか?」という疑問が繰り返し議論されてきました。
ラジオでの淀みない語り口、文学に対する造詣の深さ、劇作家や映画監督からの難解な演出意図を即座に咀嚼する理解力から、「有名私立大学の文学部に進学しているのではないか」という憶測が流れた時期もありました。しかし、久保史緒里は大学進学を明確に見送っています。
その背景には、高校2年生の挫折を乗り越えた末に導き出した「表現活動への完全集中」という価値観がありました。中途半端な姿勢を何より嫌う彼女は、大学に通いながら片手間でアイドルや芝居を続けるのではなく、すべてのリソースを乃木坂46と演劇活動に注ぐ道を選択したのです。
2020年3月の高校卒業以降、彼女のキャリアは急加速しました。主演舞台『夜は短し歩けよ乙女』での熱演を皮切りに、映画『左様なら今晩は』での単独初主演、NHK大河ドラマ『どうする家康』への抜擢など、同年代の俳優陣の中でも突出した実績を積み重ねていくことになります。大学へ進まないという選択は決して消極的なものではなく、表現者として生きていくための「攻めの決断」であったことがその後の歩みから証明されています。