空飛ぶタクシーを語る上で外せないのが、客席を運ぶ担当ポケモンのキャスティングです。ガラル地方では頑強な鋼の肉体を持つアーマーガアのそらをとぶタクシーが名物として親しまれていました。重厚なカゴを軽々と持ち上げて飛ぶ姿は、ガラルの空の象徴そのものでした。
ところが、オープンワールドとなった『ポケモンSV』で登場したのは、カラフルな4色のインコポケモンであるイキリンコのそらをとぶタクシーでした。小型のイキリンコたちが複数匹で harness を引っ張ってプレイヤーを運ぶコミカルな姿に、多くのプレイヤーが「なぜアーマーガア首になったのか?」と疑問を抱きました。
その真相は、パルデア地方のポケモン図鑑に記された驚くべき生態系設定にあります。パルデアには、金属を好んで集め巨大なハンマーを作り出す「デカヌチャン」が生息しています。デカヌチャンは岩をハンマーで打ち上げて空中のアーマーガアを撃ち落とす習性があり、アーマーガアでは乗客の安全を確保できないためパルデアのタクシー業務から撤退したという過酷な理由が明かされています。こうした緻密な世界観の構築も、ポケモンシリーズの大きな魅力です。