失踪や降板劇の影は、イエローフォーだけにとどまらない。記念すべきシリーズ第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』で初代キレンジャー(大岩大太役)を演じた畠山麦の事例もまた、特撮界の過酷な歴史を象徴している。
カレー好きの愛されキャラとして爆発的な人気を博した畠山麦だったが、舞台出演のスケジュール調整や激務が重なり、番組途中で一時的に途中降板を余儀なくされた(後に復帰)。当時の撮影現場は早朝から深夜まで及び、危険な爆破シーンや肉体労働が日常茶飯事であった。昭和の時代、ヒーローを演じる俳優たちの背中には、華やかな脚光と裏腹に耐えがたい疲弊がのしかかっていたのである。