Q1:無極性分子でも分子量が大きくなると、なぜファンデルワールス力が強くなるのですか?
A1:分子量が大きくなると、原子核の陽子数とともに周囲を取り巻く電子の総数が増加します。電子が増えるほど電子雲全体の体積が広がり、電子の偏り(分極)が起きやすくなります。この瞬間的な電荷の偏りが隣の分子を強く誘起するため、ロンドン分散力が強大になります。
Q2:水は分子量が18しかないのに、なぜ分子量約44のプロパンよりも沸点がはるかに高いのですか?
A2:プロパンの分子間には主に微弱なファンデルワールス力しか働きませんが、水分子間には電気陰性度の極めて大きい酸素原子と水素原子の間に生じる「水素結合」がネットワーク状に形成されるためです。水素結合は一般的なファンデルワールス力の約10倍の強さを持つため、熱運動でバラバラにするために100℃もの高い熱エネルギーが必要となります。
Q3:ヤモリの足裏の仕組みを模した接着テープは実際に実用化されていますか?
A3:はい、実用化が進んでいます。「ヤモリテープ」や「ドライ粘着シート」と呼ばれ、カーボンナノチューブや高分子ポリマーをナノサイズの微細毛状に精密加工した製品が開発されています。従来の接着剤のように化学的な糊を使わないため、剥がした後にベタつきが一切残らず、真空環境やクリーンルーム内でも繰り返し着脱できる革新的な接着素材として重宝されています。