「全10作を観る時間はないが、シリーズの真髄を味わいたい」という初心者には、2011年の『猿の惑星:創世記』からスタートするリブート三部作がベストだ。旧作の知識が一切不要でありながら、ドラマ性、映像美、哲学的テーマのすべてが現代最高峰のクオリティで完成されている。
この三部作は、高度な知能を得た一頭のチンパンジー・シーザーの誕生から、過酷な闘争を経て新たな文明を築くまでの半生を描き切った傑作だ。これを鑑賞した後に『猿の惑星/キングダム』を観れば、シーザーの残した思想がいかに変容し、新たな世代に受け継がれたかが痛いほど鮮明に理解できる。
もし旧作特有のレトロなSF感や衝撃の結末を味わいたいなら、まずは1968年の第1作だけを単体で観るのも悪くない。そこから興味が湧いた段階で、旧シリーズの続編やリブートへと手を広げていくのが最も挫折しない鑑賞スタイルだ。