2026年現在の最新保安基準において、多くの旅行者が見落としがちなのが容量以外の「構造上の注意点」だ。毎年数多くのスプレー缶が没収されているが、その原因の多くは意外な盲点にある。
最大の落とし穴が「ノズルを保護するキャップの有無」だ。危険物輸送規則の細則では、スプレー缶の誤作動によるガス噴射を防ぐため、噴射ボタンが意図せず押されない措置が講じられていることを求めている。キャップが紛失していたり、保護カバーが破損してボタンが露出している状態の場合、いくら容量制限内であっても保安検査を通過できないケースがあるのだ。
また、製品本体に「火気厳禁」や「可燃性」を示す危険マークが刻印されている場合、保安検査場での確認に時間を要することがある。全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)をはじめとする国内主要キャリアが参画する航空運送事業では、地上検査の自動化と画像解析技術が急速に進んでいる。空港保安検査場で業務にあたる航空保安検査員は、最新のX線モニターと高度な判定ロジックを駆使して手荷物を精査しているため、隠そうとしても即座に検知される。安全確実な渡航のために、出発前には国土交通省航空局ウェブサイトで最新の危険物リフレッシュリストを確認しておくことを強く推奨したい。