日曜の生放送に出場できるのは、わずか20組前後の狭き門です。しかし、その前日に行われる「土曜日の予選会」には、書類選考を通過した約200組が集結します。本選出場への倍率は実質約10倍に達する計算です。
予選会の審査方法は、ステージ上でカラオケ音源をバックに1人あたり数十秒(ワンコーラス未満)を歌唱するスピーディーな形式で行われます。ここで審査員がチェックしているのは以下の3点です。
- エピソードの独自性と具体性:応募ハガキやエントリーシートに書かれた「なぜこの曲を歌うのか」という背景(祖母への感謝、町おこしへの決意、困難を乗り越えた体験など)。
- 番組全体のバランス(曲被り・構成):演歌、J-POP、アニソン、民謡、最新ヒット曲などのジャンル配分と、年齢・性別の多様性。
- ステージ上での華・リアクション:司会者とのトークに明るく応じられるか、生放送のハプニングに対応できる前向きさがあるか。
どんなに歌唱力が高くても、同じ会場に同じアーティストの曲を歌う人が複数いた場合、より強力なエピソードを持つ出場者が優先されるケースが珍しくありません。予選突破には、歌の練習と同じくらい「応募動機の言語化」が決定的な意味を持ちます。