ネットの悪ノリが、時に公式のプロモーションや作品の評価さえも左右することがある。『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のオルガ・イツカの最期は、その最たる例だろう。「止まるんじゃねぇぞ…」というフレーズは、本来の悲劇的な文脈を完全に無視され、ネット上でネタとして消費され尽くした。しかし、この狂気的なミーム化こそが、作品の認知度を爆発的に高めたことも事実だ。
近年の『水星の魔女』でも、この傾向は顕著だった。シリアスな学園闘争や百合要素が、掲示板のフィルターを通ることで、一瞬にして爆笑もののネタへと変換される。公式が真面目に作れば作るほど、ネット住民はその隙間を見つけて突っ込みを入れる。この奇妙な共同作業が、現代のガンダムの楽しみ方として定着している。