学校現場で「英語の先生」として親しまれているALTですが、正式名称は「Assistant Language Teacher(外国語指導助手)」です。文字通り「アシスタント(補助者)」であり、学校教育法上の正規教員とは法的な位置づけが根本から異なります。
最も決定的な違いは日本の英語教員免許の有無です。公立学校の正規教員である日本人英語教員(JTE:Japanese Teacher of English)は、大学等で教職課程を修了し都道府県の教員採用試験を突破した教育の専門職です。これに対し、ALTの多くは母国の大学を卒業(学士号取得)しているものの、日本の教員免許を保有していません。そのため、法律上ALTが単独で授業を行ったり、児童・生徒の通知表や内申書に関わる成績評価を下したりすることは禁じられています。
現場における両者の具体的な役割分担は以下の通りです。
- 日本人英語教員(JTE/担任):授業計画の策定(カリキュラム管理)、文法事項の体系的解説、生徒指導、定期テストの作成と成績評価、保護者対応。
- 外国語指導助手(ALT):ネイティブスピーカーならではの自然な発音・表現の提示、リスニング・スピーキング活動の補助、生きた異文化理解の促進、教材作成のサポート。
公教育の現場において、ALTは「授業の責任者」ではなく、JTEが主導する学びを活性化させるための「教育のパートナー」として配置されています。