タコピーが良かれと思って差し出すハッピー道具は、現実のドロドロとした人間関係の前では過激な凶器と化した。「仲直りリボン」「思い出ボックス」——童話的なネーミングとは裏腹に、それらの道具は事態を収束させるどころか、惨劇を加速させる。まりなの暴力に対抗する中で発生した、まりなの死。そしてその死体を隠蔽しようとするしずかと東、タコピーの逃亡劇。
東京への逃避行の中で描かれるのは、子どもたちが背負うにはあまりにも重すぎる罪と恐れだ。だが、どれほど時間を巻き戻し、過去をやり直そうとしても、根本にある人間関係の歪みとコミュニケーションの欠如を解決しない限り、惨劇は形を変えて繰り返されるだけだった。