ネット上の掲示板やSNSで頻繁に交わされるのが、「昔は500〜600円で腹一杯になったのに、今は普通に1,000円を超える」という嘆きの声です。まいどおおきに食堂 高くなった理由は、単なるインフレによる値上げだけでは説明がつきません。そこには、顧客の心理とシステム構造のズレが存在します。
まず客観的事実として、2022年以降の世界的な穀物相場の上昇、食用油や卵の価格高騰、そして電気・ガス代の上昇に対応するため、段階的な商品価格改定が実施されました。かつて100円台前半で取れた小鉢が180円〜220円前後に、200円前後だった焼き魚や煮魚が350円〜450円前後に改定されたことで、ベースとなる価格帯は確かに底上げされています。
しかし、利用者がレジで感じる「お会計ショック」の根本要因は、同店が採用するカフェテリア方式特有の心理的トラップにあります。トレイを持ち、湯気を立てるおかずが数十種類並ぶレーンを進む際、人間は空腹感から「これも食べたい、あれも欲しい」と直感的に皿を重ねてしまいます。1品ごとの価格は200円〜300円と手頃に見えるため、脳内で合計金額を過小評価しやすいのです。
以下の表は、一般的な大衆食堂チェーンの定食価格と、まいどおおきに食堂における「昔の典型的な組み合わせ」および「現在の価格水準」を比較した客観データです。
データが物語る通り、主菜・副菜を自由に積み上げる従来の食べ方をすると、千円札1枚では収まりにくくなっています。他方で、定食チェーンと同等の「手づくり和食をトータル1,000円前後で味わう場」として捉え直せば、法外な値上げではなく、極めて妥当な市場相場の範囲内であることも浮き彫りになります。