ハリウッドにおける日本のIP映像化には、長年にわたり不名誉なジンクスがつきまとっていた。原作へのリスペクトを欠いた改変や、ファンの期待を裏切る視覚効果によって打ち切られた企画は数知れない。しかし、本作はその不吉な歴史に終止符を打った。
勝因は明確だった。原作者に対する絶対的な拒否権の付与と、妥協のないクオリティコントロールだ。原作者の納得がいかないカットは何度でも撮り直すという前代未聞の協定が、作品の骨組みを強固にした。CGに依存しすぎず、実在する船を組み立てて撮影するアナログな情熱が、画面全体に圧倒的な説得力を与えたのだ。