1949年、山形県西村山郡河北町(谷地)に生まれた竹城あきは、自らのルーツである山形県出身というアイデンティティを生涯にわたって愛し続けました。その郷土愛がお茶の間に広く知れ渡る契機となったのが、読売テレビ・日本テレビ系の大ヒット番組『秘密のケンミンSHOW』への出演です。
番組開始当初から山形県民代表として登場した彼女は、「んだんだ」「〜だべ」といった温かみのある山形弁を自然体に操り、地元の名物料理や県民性を熱っぽくプレゼンテーションしました。飾り気のない笑顔と周囲を包み込むような朗らかなリアクションは、山形県民のみならず全国の視聴者から絶大な支持を集め、「山形の顔」としての地位を不動のものにしました。
一方で、本業である女優としての足跡も圧倒的です。映画『男はつらいよ』シリーズをはじめ、数々のホームドラマや2時間サスペンスにおいて、彼女は唯一無二のバイプレーヤーとして存在感を放ちました。竹城あきの出演ドラマにおける代表作を振り返ると、単なる脇役に留まらず、主人公の感情を大きく揺さぶる「人情味あふれる隣人」「悲哀を抱えた母親」といった陰影のある役柄で作品の厚みを支え続けました。バラエティで見せる陽気さと、ドラマで見せる哀愁のギャップこそ、彼女が半世紀以上にわたって第一線で求められ続けた最大の理由です。