彼女のキャリアを語る上で避けて通れないのが、足のトラブルとの戦いです。南條愛乃の膝の怪我の経緯は、2015年夏に公式発表された「先天性不完全盤状半月板損傷」に端を発します。
当時、アニメ『ラブライブ!』の爆発的なヒットに伴い、スクールアイドルグループ「μ's」のセンター級メンバーとして激しいダンスレッスンと大型ライブへの出演が続いていました。膝への急激な負荷が重なり、医師から激しい運動の制限と加療の指示が出されたことで、2015年末の「第66回NHK紅白歌合戦」をはじめとする一部ステージでのパフォーマンス制限を余儀なくされました。
当時、現場の取材陣やファンの胸を打ったのは、彼女が決して活動を全面休止せず、着席形式での歌唱やMCでの参加など、今できる最大限のパフォーマンスを模索し続けた点です。リハビリを重ねながら、自身の骨格や筋力に合わせたステージングへと移行し、長期的なアーティスト生命を守る選択を取りました。この危機を乗り越えた経験が、その後の彼女の歌唱力向上と、息の長いキャリア形成への大きな糧となっています。