鼻の周りニキビが繰り返す真相|痛い赤みの根本原因と皮膚科最新ケア

鼻の周りニキビが繰り返す真相|痛い赤みの根本原因と皮膚科最新ケア

鼻の周りニキビが繰り返す真相|痛い赤みの根本原因と皮膚科最新ケアの基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

鼻にニキビができると、頬や額に比べて涙が出るほどズキズキと痛むのはなぜでしょうか。「鼻ニキビが痛い理由」には、この部位特有の解剖学的構造が深く関わっています。

鼻の皮膚は直下に鼻翼軟骨や鼻骨が存在し、皮下脂肪層が極めて薄い構造をしています。そのため、皮膚の伸展性(伸びやすさ)がほとんどありません。毛穴の奥でアクネ菌が増殖して炎症性の浸潤が起きると、毛穴内部の内圧が逃げ場を失い、急激に上昇します。さらに鼻周辺には、三叉神経の第2枝(上顎神経)から伸びる知覚神経終末が極めて高密度に張り巡らされているため、高まった内圧がダイレクトに神経を圧迫し、拍動性の激痛を引き起こすのです。

ただし、その痛みを伴う赤い腫れをすべて「一般的なニキビ(尋常性ざ瘡)」と決めつけるのは極めて危険です。実際には黄色ブドウ球菌などが毛包深部に感染して生じる「毛嚢炎(毛包炎)」や、鼻の毛細血管拡張を伴う慢性炎症疾患「酒さ」であるケースが臨床現場では多発しています。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価尋常性ざ瘡(赤ニキビ)アクネ菌の増殖による毛穴の炎症。毛穴の中心に微小な面皰(芯・コメド)が存在する。好発年齢:10代〜30代。皮脂分泌過多なTゾーンに多発。毛穴の出口を詰まらせない角質剥離治療と抗菌薬の併用が標準。芯の有無が見分けの分水嶺。毛嚢炎(毛包炎)黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌の感染。中心にコメドがなく、均一な赤い丘疹や膿疱を形成。髭剃り後やマスク摩擦部位に単発〜散発。軽度の圧痛。アクネ菌用治療薬(過酸化ベンゾイル等)が効きにくい場合あり。抗生物質軟膏の適用を検討。面疔(めんちょう)毛包深部から皮下組織にまで黄色ブドウ球菌の感染が波及した重症型節(せつ)。強烈な自発痛・腫脹。顔面中心部(危険三角)に発生。発熱を伴う場合もある。絶対にいじってはならない緊急事態。静脈洞血栓症のリスクがあり、即座の皮膚科・抗生剤内服が必須。酒さ(第2期・丘疹膿疱型)毛細血管の恒常的拡張と微小炎症。面皰を伴わないドーム状の赤みとブツブツ。火照り感を伴う。30代以降に増加。寒暖差や飲酒、紫外線で増悪する傾向。一般的なニキビ薬(強いピーリング等)を使用すると悪化する。メトロニダゾールやアゼライン酸が主選択肢。

鼻ニキビと毛嚢炎の見分け方において最も決定的なのは、「病変の中心に毛穴の詰まり(コメド)があるかどうか」です。白い皮脂の塊が透けて見える場合はニキビの可能性が高いですが、毛穴の詰まりが見当たらず、小さな水疱や膿がポツンと乗ったような赤い腫れであれば毛嚢炎を疑う必要があります。小鼻ニキビの赤みに対処する際、原因菌の異なる疾患に誤った薬を塗り続けると、かえって治癒が遅れるだけでなく周囲の皮膚炎を誘発するため、見極めがつかない段階での乱用は厳禁です。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。