インターネット上の掲示板やSNSを精査すると、ごく一部に「ラーメンに市販のカレールウを溶かしただけではないのか」「学食や社員食堂のカレーラーメンと何が違うのか」といった懐疑的な意見が散見されます。しかし、これは実物を味わったことのない層による典型的な先入観に過ぎません。
家庭用カレールウの多くは小麦粉と油脂分でとろみを出しますが、味の大王 総本店のとろみは豚骨・香味野菜から溶け出した高濃度のコラーゲンと、粗挽きスパイスの粒子が複合的に絡み合うことで形成されています。そのため、胃もたれするような人工的な重さがなく、香辛料の抜け感が極めてシャープです。実際に厨房では、注文ごとに小鍋でスープと特製カレーペーストを強火で合わせ、沸騰寸前の絶妙な温度管理で仕上げられており、家庭の鍋で作り置きしたカレーとは別次元の香気成分が立ち上ります。
また、「元祖は室蘭ではないのか」という発祥に関する混同も後を絶ちません。前述の通り、カレーラーメンの発祥地は間違いなく苫小牧であり、味の大王の創業者・高橋一郎氏が1965年に生み出したレシピが原点です。この歴史的真実を知ることで、丼の底に残る最後の一滴まで、半世紀に及ぶ職人の執念を噛み締めることができるはずです。