ニュースを理解する上で欠かせないのが、複雑に入り組んだ国際関係の文脈です。イランとアメリカの関係は、1979年のイラン・イスラム革命とアメリカ大使館人質事件を契機に決定的な決裂を迎えました。親米派だったパーレビ国王が追放され、反米・反イスラエルを旗印とするイスラム法学者統治体制が樹立されて以降、長年にわたり対立構造が続いています。
2015年には核開発を制限する代わりに制裁を解除する「イラン核合意(JCPOA)」が結ばれたものの、その後のアメリカ側の離脱や制裁再燃により関係は再び冷却化しました。現在では中東地域の覇権を巡る対立に加え、中国やロシアとの経済・軍事協調を強めるなど、多極化する国際秩序の中で独自の外交カードを切り続けています。
日本は伝統的にアメリカの同盟国でありながら、イランとも独自のパイプを維持してきた歴史があります。緊張が続く中東情勢の中で、対話を通じた緊張緩和を促す外交的役割が常に期待されています。