矢田氏の政治活動の根底には、常に「ひとりの働く母親としての原体験」があります。
家族構成は夫と1人の息子の3人家族。パナソニックの社員時代、夫と家事・育児を分担しながらフルタイム勤務と労働組合活動を両立させてきました。仕事と子育ての狭間で直面した数々のハードル――待機児童問題、育児休業給付の実質的な目減り、職場の理解不足などは、彼女が国会で取り上げる政策課題の原動力となりました。
国会議員時代における最大の政策的ハイライトの一つが、不妊治療への保険適用拡充です。当事者たちの切実な声を直接ヒアリングし、2020年秋の参議院予算委員会で当時の菅義偉首相に対し、高額な治療費負担の軽減を迫る迫真の質疑を展開。これが後の制度改正(2022年4月の保険適用開始)を決定づける契機となりました。
さらに、家族の介護や世話を一手に背負う「ヤングケアラー問題」をいち早く国会で提起し、実態調査と省庁横断の支援体制構築を主導したことも特筆されます。自らの家庭生活と現場労働者の目線を失わない姿勢が、多くの政策を生み出しました。