遠山の金さん歴代キャスト徹底比較!一番人気は誰?秘話と現在

遠山の金さん歴代キャスト徹底比較!一番人気は誰?秘話と現在

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『遠山の金さん』の最大の見せ場といえば、悪人たちがしらを切るお白洲で、奉行が突如として片肌あるいは諸肌を脱ぎ去り、背中の刺青を突きつける瞬間です。しかし、この華やかな名シーンの裏には、俳優と制作陣による過酷な職人技の攻防が存在していました。

東映京都撮影所などの関係者による証言資料や当時の特番インタビューによると、あの見事な桜吹雪はシールや印刷ではなく、専属の絵師(刺青師・メイク担当)が毎回俳優の肌に直接筆で描いていた本物の手仕事でした。特に両肩から背中全体に広がる大掛かりな彫り物を誇った松方弘樹の場合、1回のペイントにかかる時間は2時間から3時間に及びました。夏場は汗で絵の具がにじまないようスタジオに強力な冷房を入れ、冬場は冷たい筆先とアルコール消毒の冷気に震えながら、身動き一つ取らずに耐え忍んだと語られています。

脱ぎ方ひとつにも俳優の哲学が宿っていました。杉良太郎は「桜吹雪は品格を保ちながらチラリと見せるからこそ色気が出る」という確固たる美学を持ち、左肩だけを静かに落とす「片肌脱ぎ」を徹底しました。立ち回りでも衣装の着崩れ方をミリ単位で計算し、流れるような刀さばきとともに見え隠れする桜の花びらが、画面に唯一無二のリリシズムをもたらしました。

これに対し、松方弘樹は「見せるなら豪快に、観客の度肝を抜きたい」と、羽織をバッと払い両腕を抜く「諸肌脱ぎ(もろはだぬぎ)」を採用しました。背中に咲き乱れる鮮烈な紅と白のコントラストは、まさに活動屋・東映のダイナミズムそのものであり、悪人たちを一瞬で平伏させる圧倒的な視覚的説得力を持っていたのです。

山田 真由
著者

山田 真由

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