愛猫との距離を縮めてくれる魅力的なアプリですが、獣医療関係者からは利用にあたっての猫の鳴き声翻訳の危険性も指摘されています。それは、エンターテインメントとしての翻訳結果を鵜呑みにし、重大な健康異常や苦痛のサインを見逃してしまうリスクです。
猫は本能的に弱みや痛みを隠す動物です。普段とは異なるかすれた鳴き声や、低く唸るような連続鳴きは、尿路結石や関節炎、内臓疾患による激しい痛みを訴えている可能性があります。そうしたシチュエーションでアプリを起動し、もし「かまってほしいニャ」といった的外れな誤訳が表示された場合、飼い主が受診を先送りにしてしまう恐れがあります。
また、スマートフォンを猫の口元に無理やり近づけて録音しようとする行為自体が、猫にとって強いストレスや恐怖となるケースも少なくありません。アプリはあくまで日常のコミュニケーションを楽しく彩る補助ツールであり、健康状態の診断装置ではないことを常に意識しておく必要があります。