アーモンドアイの2分20秒6という世界レコードに対して、ネット上や一部のファンの間では「当時の東京競馬場の馬場が異常に速かっただけではないか(高速馬場アシスト説)」という議論が持ち上がることがあります。しかし、詳細なラップタイム解析とバイアスデータを検証すると、この俗説は誤解であることが分かります。
確かに当時の東京芝コースは良好な状態に保たれていましたが、同日の他の芝レースにおける勝ちタイムと比較しても、ジャパンカップの記録だけが突出して異常値を記録しています。さらに重要なのは、2着に粘ったキセキ(2分20秒9)や3着のスワーヴリチャード(2分21秒5)を含め、上位入着馬のほぼ全頭が自己ベストを大幅に更新している点です。
つまり、単に馬場が軽かったのではなく、「キセキが作り出した極限の激流」と「それに楽々と追走して直線で加速できるアーモンドアイの超人的な心肺機能」が融合した結果として生まれた必然のレコードでした。もし馬場適性だけの馬であれば、2400mの持続力勝負で直線半ばにして失速していたはずです。