購入したデニムを裾上げせず、そのままロールアップして穿く行為について、世間はどう見ているのでしょうか。SNS上の投稿や街頭インタビューの声を精査すると、世代やファッションの志向によって評価が大きく分かれています。
「買ってすぐ裾上げに出すのが面倒だから折っている」というライト層に対して、マニアや古着好きからは「オリジナルのチェーンステッチや裾のアタリ(色落ち加工)を切り落としたくないから、あえて裾上げをしない」という明確な支持が存在します。大手セレクトショップのバイヤーは次のように証言します。
「近年の上質なデニムは、裾のパッカリング(波打つような縮み)まで計算してデザインされています。ハサミを入れて平坦なシングルステッチで縫い直してしまうと、デニム本来の表情が損なわれてしまう。そのため、あえて裾上げをせずに2〜3回折り返して穿き込むことが、通の間ではむしろ正解とされている側面があります」
一方で、一般層からの率直な意見として「余り布が厚すぎて足元がモコモコしていると、どうしても既製品を着こなせていないように見えてしまう」という声も根強くあります。結論として、「裾上げをしないこと自体」は決してNGではなく、全体の生地の溜まり感(クッション)をいかに綺麗に整えているかが、おしゃれと手抜きの境界線になっています。