家電量販店やECサイトで機器を探す際、最も多くの人がつまずくのが「テレビ分配器」と「分波器(ぶんぱき)」の混同です。見た目は手のひらサイズの金属製パーツで酷似していますが、内部回路の働きは全くの別物です。
テレビ分配器は、壁のアンテナ端子から届いた1本のアンテナ信号を、そのままの性質を保ったまま2つ以上の出力に「均等に分ける」ための装置です。たとえば、リビングにあるアンテナ端子から「リビングのテレビ」と「隣の寝室のテレビ」の2台へ同時に電波を送りたい場合に使用します。
一方、分波器は、1本のアンテナケーブルの中に混ざって届いている「地上デジタル放送(UHF帯:470〜710MHz)」と「BS/CS衛星放送(1032〜3224MHz)」という周波数の異なる電波を、それぞれの専用プラグ(地デジ用・BS/CS用)へと「選別して切り分ける」装置です。テレビの背面には地デジ用とBS/CS用の入力端子が独立して備わっているため、アンテナ壁面端子が1つしかない部屋で両方の放送を受信するには、必ず分波器が必要になります。
「部屋数を増やしたいなら分配器」「テレビ背面の2つの端子に挿したいなら分波器」と整理すると判断を誤りません。さらに、2本のケーブルが1本に合流する形状の「混合器」もあり、逆接続すると電波障害を招くため、本体に印字された「IN」「OUT」の表記を必ず確認してください。