へちまたわし作りで最も重要な分岐点となるのが、収穫時期の正しい見極めです。食用として収穫されるみずみずしい緑色の状態と、たわしに適した完熟状態では、果実内部の繊維組織がまったく異なります。
たわし作りに最も適しているのは、夏の終盤から晩秋にかけて実が「緑色から黄色、さらに茶色へと変化したタイミング」です。熟したヘチマは内部の水分が抜け、持った瞬間に驚くほど軽くなります。さらに実を軽く振った際、内部でカラカラと種が動く音が聞こえれば完熟の確固たるサインです。
まだ水分を多く含んだ緑色の状態で収穫してしまうと、繊維が柔らかすぎて型崩れしやすく、果肉をきれいに取り除くのに手間がかかります。一方で、完全に茶色く枯れるまで樹上で放置すると、外皮が自然にパリパリと剥がれやすくなるため、初心者でも失敗せずに加工できるメリットがあります。