「熱さまシートをおでこに貼ったのに、体温計の数字がまったく下がらない」という経験をしたことがある人は少なくないはずです。それもそのはず、熱さまシートをはじめとする冷却ジェルシートの仕組みは、体温そのものを下げる「解熱効果」を目的とした医薬品ではありません。
冷却ジェルシートにはたっぷりの水分が含まれており、その水分が空気中に蒸発する際の「気化熱」を利用して皮膚の表面温度を約2度下げる設計になっています。つまり、おでこの皮膚表面の熱を奪ってひんやりとした感覚を与える製品であり、脳の体温調節中枢に作用して発熱そのものを抑える「解熱鎮痛薬」とは根本的に役割が異なります。
人間の体温(深部体温)をコントロールしているのは脳の視床下部です。おでこにジェルシートを貼っても、頭蓋骨の奥にある深部体温を下げることはできません。「おでこに貼っても意味がない」と言われる理由はここにあります。ただし、発熱に伴う頭のぼんやり感やほてり、不快感を和らげて心地よい休息をサポートするという点において、熱さまシートは非常に優れた快適グッズとして機能しています。