ジュンサンという影を追い続けるユジンと、自らのアイデンティティを見失い苦悩するミニョン。ふたりが歩んだ軌跡は、単なる恋愛劇の枠を大きく踏み越えている。
高校時代のジュンサンは、孤独と冷淡さを纏った影のある少年だった。ユジンと出会い、初めて心を開いた矢先の交通事故。記憶を奪われ、母の歪んだ愛情によって「イ・ミニョン」という別人として育てられた男は、アメリカから帰国後、マルシアンの理事としてユジンの前に現れる。風貌は同じでありながら、明るく洗練された別人。ユジンの心は激しく千々に乱れる。
過去の亡霊を愛しているのか、それとも目の前の彼を愛しているのか。雪山での遭難、ポラリス(北極星)のペンダント、徐々に蘇る断片的な記憶。記憶が戻るプロセスそのものが、彼らにとって新たな受難の始まりでもあった。傷口を広げながら真実へと向かうふたりの姿は、見る者の胸を締めつける。