球界を取り巻く環境は激変している。セイバーメトリクスの深化や育成ドラフト制度の定着により、球団が下す決断のスピードは年々上がっている。実績のあるベテランであっても、年俸と費用対効果のバランスが崩れれば即座に整理の対象となる。現場のスカウトや編成担当者が下すシビアな評価は、かつてないほど冷徹だ。
宣告を受けた選手たちの進路は多岐にわたる。他球団での現役続行を目指す者、台湾や韓国、あるいは中南米のウインターリーグに活路を求める者、そしてユニフォームを脱いでビジネス界へ飛び込む者。関係者への独自取材で見えてきたのは、球団職員やデータアナリスト、さらには農業や飲食業の起業家へと転身する選手たちのたくましい適応力だ。「戦力外」という言葉の重圧を乗り越えた男たちは、グラウンドの外でも新たな勝負を仕掛けている。