自己流は中耳炎の元!正しい鼻のかみ方と子供に伝わる練習法の極意

自己流は中耳炎の元!正しい鼻のかみ方と子供に伝わる練習法の極意

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ティッシュがないときや人前で恥ずかしいとき、音を立てて鼻水を喉の奥へ「ズズッ」とすすり上げる人がいる。しかし、これは鼻を強くかむ行為以上に有害な選択肢だ。

鼻水をすすると、鼻腔内が一瞬にして強い陰圧(吸い込む力)に包まれる。この陰圧によって中耳腔内の空気までが耳管を通して引き抜かれ、鼓膜が内側へペコッと引っ張り込まれる。この状態が繰り返されると、鼓膜の張力が失われるだけでなく、中耳腔に浸出液が溜まる「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」の原因となる。自覚症状が乏しいまま難聴が進行する恐ろしい病態であり、特に言葉で不調を訴えられない低年齢児では発見が遅れやすい。

さらに、ネット上で散見される「花粉症の鼻水はティッシュを丸めて鼻栓をしておけば止まる」というライフハックも重大な誤認を孕む。鼻腔をティッシュで塞ぎ続けると、侵入したアレルゲンや病原菌を排泄できずに鼻腔粘膜へ密着させ続けることになり、局所の炎症反応を極度に悪化させる。さらに、抜去時に乾燥した粘膜を剥がして鼻血を誘発するリスクも極めて高い。

また、自力でかめない乳幼児に対する「赤ちゃん鼻水吸引」においても注意が必要だ。電動吸引器を使う際、奥までノズルを差し込みすぎたり、最大吸引圧で長時間吸い続けたりすると、繊細な鼻粘膜を直撃して内出血を起こす。吸引のコツは、ノズルを無理に突っ込まず、鼻腔の入り口付近で角度を少しずつ変えながら、吸気音が「ズズッ」と鳴る密着ポイントを優しく探り当てることにある。

清水 千尋
著者

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。