この空前のムーブメントはいかにして形成されたのか。歴史を遡ると、90年代にコラムニストの田尾和俊氏らが結成した「うどん麺通団」の存在に行き当たる。彼らがタウン誌で紹介した「ディープな製麺所を探訪する面白さ」は、コアなファンを魅了し、マニアックなブームの種を撒いた。
その後、2000年代中盤に公開された映画『UDON』が全国的なフィーバーを巻き起こす。映画の影響で、讃岐うどんは一気にナショナルブランドへと駆け上がった。マニアの密かな楽しみから国民的なカルチャーへの進化は、こうした文脈の積み重ねによって達成されたのだ。