郡山市立美術館のアイデンティティを語る上で欠かせないのが、国内屈指の規模と質を誇るイギリス美術のコレクションです。産業革命期から近代にかけて独自の発展を遂げた英国のアートシーンを体系的に鑑賞できる環境は、全国的にも極めて稀有な存在と言えます。
なかでも絶対的な見どころが、光の画家と称されるジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの作品群です。ターナーが旅先で捉えた大気や光の移ろい、劇的な水辺の情景を描いた水彩画や油彩画は、吸い込まれそうな透明感と圧倒的な迫力を放ちます。同館ではターナーをはじめ、ジョン・コンスタブルやラファエル前派を代表するロセッティ、バーン=ジョーンズらの名作を定期的に常設・特集展示しており、海を渡ることなく英国美術の神髄を心ゆくまで堪能できます。