作中においてディエゴが見せるスタンド能力は、物語の前半と終盤で劇的な変化を遂げます。この特異な二段階の描写が、キャラクターの魅力をより重層的なものに仕立て上げました。
まず基本世界で開花したのが、フェルディナンド博士の遺体から引き継いだ「スケアリー・モンスターズ」による恐竜化能力です。自身や周囲の生物を恐竜へと変化させるこの力により、ディエゴは驚異的な俊敏性、頑強な皮膚、そして恐竜特有の動体視力を手に入れました。小動物を恐竜化させて偵察やトラップに用いるなど、持ち前の天才的な戦術眼と組み合わさることで、単なるパワー勝負に留まらない変幻自在の強さを発揮します。
そして物語のクライマックス、大統領の能力によって並行世界から召喚されたもう一人のディエゴが携えていたのが、ジョジョシリーズ屈指の絶対的能力異世界の「THE WORLD(ザ・ワールド)」でした。周囲の時を約5秒間静止させるこの能力は、かつての第3部を彷彿とさせつつも、騎手としてのディエゴの冷徹な計算高さと融合し、主人公ジョニィを絶望の淵へと追い詰めました。