スーパーの棚で隣り合って並ぶ「ごはんですよ!」と「江戸むらさき」。多くの消費者が「パッケージ違いの同類商品ではないか」と誤解しがちですが、両者には明確な製法と味わいの設計思想が存在します。
1950年に発売された「江戸むらさき」は、板海苔(養殖アサクサノリ等)を主原料とし、醤油と砂糖でしっかり煮詰めた力強い磯の風味と濃口の甘辛さが特徴の伝統的な佃煮です。昔ながらの江戸前風味が凝縮されており、しっかりとした海苔の繊維感を楽しめる仕上がりになっています。
一方、1973年に登場した「ごはんですよ!」は、子どもから高齢者まで幅広い層に食べやすいよう開発された商品です。主原料には伊勢湾周辺などで収穫されるあおさ海苔(青のり)をメインに使用。トロリとした滑らかな舌触りを実現しつつ、ほたてやかつおの魚介エキスを加えることで、塩角を取ったまろやかな旨味に仕上げられています。
固めの食感とキレのある醤油感を求めるなら「江戸むらさき」、パンやパスタにも馴染む滑らかさと優しい甘みを求めるなら「ごはんですよ!」という使い分けが最適です。