スーパーマラドーナというコンビの魅力は、武智と相方の田中一彦という、人間的にも対極に位置する2人の絶妙なコントラストにあります。武智は自他共に認める完璧主義者であり、かつてはネタの稽古において田中に対して妥協を一切許さない過酷なスパルタ指導を行っていたことで知られています。
結成初期の2007年には、武智の厳しさに耐えかねた田中が突然失踪し、一度コンビが解散するという深刻な事態も経験しました。しかし、他の相方と組んでも田中の独特なボケの間や愛嬌に代わる存在は見つからず、武智からの熱烈な説得によって2008年に「スーパーマラドーナ」として再結成を果たしたという劇的な歴史を持っています。
心理学的な見地から分析すると、この2人は「支配と受容」という極めて強固な相補的関係性(補完関係)で結ばれています。武智の鋭利で攻撃的なツッコミは、田中のどこか憎めない飄々としたキャラクターによって中和され、万人受けする上質なエンターテインメントへと昇華されます。互いの欠落を埋め合うこの稀有なバランスこそが、スーパーマラドーナの漫才が持つ強さの根源です。