かつて「北摂の城下町」として威容を誇った高槻城。その城跡エリアが劇的な進化を遂げた象徴こそ、高槻城公園芸術文化劇場です。従来の市民会館の枠を完全に超越したこの施設は、現代的な木意匠と開放感あふれるガラスファサードが周囲の木々と見事に調和しています。
劇場の核となるのが、北摂最大規模の客席数を誇る大ホール「トリシマホール」(約1500席)です。客席に足を踏み入れると、高槻産のスギやヒノキなど国産木材を贅沢に配したキューブ状の壁面が広がり、まるで森の中に包まれているかのような温もりと圧倒的な音響空間を体感できます。トリシマホールの座席表を確認すると、1階席からバルコニー席に至るまでどの位置からも舞台が見えやすい緻密な視線設計(サイトライン)が施されており、音の反響の美しさは一流アーティストやオーケストラからも高い評価を集めています。
さらに施設内には、緑豊かな公園の借景を取り入れたガラス張りのコンサートホール「太陽ファルマテックホール」(約200席)や、演劇・現代ダンス公演に特化した濃密なブラックボックス空間「サンユレックホール」(168席)など、性格の異なるホールが併設されています。単なる鑑賞の場にとどまらず、館内カフェや開放的なホワイエでひと息つける設計になっており、劇場と公園の境界を感じさせない居心地の良さが多くの人々を引きつけています。