『獣電戦隊キョウリュウジャー』の音楽的成功は、制作陣の並々ならぬ情熱と先見性の上に成り立っている。東映とテレビ朝日が提示した「恐竜×サンバ」という一見アクロバティックなコンセプトを、音楽制作を手掛けた日本コロムビアが見事なクリエイティブへと昇華させた。
半世紀近い歴史を誇るスーパー戦隊シリーズの系譜において、本作のサウンドデザインはひとつの転換点となった。「子供向け番組の音楽」という既成概念を粉砕し、本物のミュージシャンシップとワールドミュージックの要素を惜しみなく注ぎ込む姿勢。その妥協なき制作哲学こそが、10年以上が経過した今もなお全く古びないサウンドトラックを生み出した原動力である。