母娘のコミュニケーションは、すでにアートの領域で双方向の循環を生み出している。絵本制作やイラストレーションなど、音楽以外の分野でも多彩な才能を見せる大塚愛だが、そのアイデアの源泉には娘が日常的に生み出す自由なスケッチが存在する。娘の描いた素朴で大胆な線画が、ライブグッズやアートワークの着想へと発展するケースも珍しくない。
音の現場においても変化は著しい。娘が打ち鳴らすドラムのビートや、日常で口ずさむフレーズからインスピレーションを受けた楽曲アレンジが試みられるなど、家庭内は常に実験的なクリエイティブ・ラボの様相を呈している。教える側と教えられる側という固定概念を捨て、若き感性からフレッシュな刺激を貪欲に吸収する姿勢が、アーティストとしての鮮度を保ち続けている。