ベラルーシ独裁30年の闇!ルカシェンコ政権とロシア従属の現在地

ベラルーシ独裁30年の闇!ルカシェンコ政権とロシア従属の現在地

ベラルーシ独裁30年の闇!ルカシェンコ政権とロシア従属の現在地にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

アレクサンドル・ルカシェンコ大統領が初めて権力を握ったのは、ソ連崩壊から3年後の1994年大統領選挙でした。当時、集団農場(コルホーズ)の元代表で汚職追放を掲げた議会の青年議員だった彼は、急激な市場経済化によるハイパーインフレと治安悪化に絶望していた大衆の熱狂的な支持を集め、初代大統領に当選しました。ここから、30年を超える長期独裁の幕が上がったのです。

ベラルーシ独裁の理由を読み解く上で欠かせないのが、彼が構築した「ソ連型社会主義の擬似的な維持」です。隣国のロシアやウクライナが国営企業の民営化を通じて新興財閥(オリガルヒ)の跋扈を許したのに対し、ルカシェンコ政権は基幹産業の約70〜80%を国家管理下に置き続けました。国営工場の労働者には定職と最低限の給与、年金が保障され、市民は「自由と引き換えに最低限の生活安定を得る」という暗黙の社会契約を結ばされたのです。

しかし、その安定の裏で民主主義の手続きは徹底的に解体されていきました。1996年の国民投票を皮切りに大統領権限を大幅に強化し、議会の権能を奪取。さらには大統領の多選制限を撤廃する憲法改正を強行しました。野党指導者や批判的なジャーナリストが次々と謎の失踪や不審死を遂げるなか、米国のブッシュ政権(当時)がベラルーシを指して「欧州最後の独裁者」と名指ししたフレーズは、そのまま国際社会におけるルカシェンコ氏の代名詞として定着することになります。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。