『細かすぎて伝わらないモノマネ』が他のネタ番組と一線を画す最大の要因は、無名芸人や燻っていたベテランを一晩で全国区に押し上げる爆発的なスター創出力にあります。第1回大会(2004年)で初代王者に輝いたオアシズ・大久保佳代子や、第2回を制した次長課長・河本準一は、このコーナーを足がかりにバラエティ番組の主役へと駆け上がりました。
とりわけ番組史の転換点となったのが、第6回大会および第7回大会を連覇した博多華丸です。故・児玉清氏の『アタック25』モノマネ(「アタックチャンス!」の絶叫とともに落下するシーン)はお茶の間に衝撃を与え、翌2006年の『R-1ぐらんぷり』優勝へと直結しました。当時の関係者は「華丸さんの児玉清ネタによって、ただの物真似ではなく“日常の切り取りと誇張”という番組のアイデンティティが完成した」と振り返っています。
その後も、元AKB48・前田敦子のモノマネで一世を風靡したキンタロー。、哀愁漂う一般人模写で新境地を開いた阿佐ヶ谷姉妹、リアルすぎる女性心理をコントに昇華した横澤夏子など、数々のタレントがこの舞台からブレイクを果たしました。2026年を迎えた現在、歴代チャンピオンたちの活躍の場はテレビひな壇にとどまらず、YouTube、ラジオ、舞台、ナレーションなど多岐にわたる領域へ拡張しています。