市場本体が移転した後も、築地場外市場は独自の活気と熱量を保ち続けている。数多の鮮魚店や加工品店が軒を連ね、細い路地からは絶え間なく威勢の良い声が響く。
この街の象徴的存在であり、「すしざんまい」を展開する喜代村の木村清社長は、かつて初競りで歴史的な最高値をつけ、世界中に日本のマグロ文化をアピールしたことで知られる。木村清氏をはじめとする魚のプロたちがこの地に注ぐ情熱は、単なるビジネスにとどまらない。
「良い魚を、最高の状態で、一人でも多くの人に食べてほしい」というシンプルな想い。築地場外市場の食堂に並ぶ海鮮丼の一杯一杯には、そうした魚食文化への強い誇りが込められている。