朝の身支度を整えながら、あるいは朝食を摂りながらテレビをつける。画面の中央には、いつも変わらぬ柔らかな微笑みと的確な進行を見せる羽鳥慎一氏の姿がある。この「当たり前の風景」が崩れた瞬間、視聴者が覚えるソワソワとした感覚こそが、彼が築き上げた凄みそのものだ。
日テレ時代の『ズームイン!!SUPER』から数えれば、実に20年以上にわたって日本の朝を牽引してきた羽鳥氏。安定感抜群の語り口と、コメンテーター陣の癖のある意見を絶妙な塩梅で拾い上げる技術は、もはや職人技の域に達している。それだけに、彼がいないスタジオはどこか「軸を欠いた」ように見えてしまうのだ。