妊娠を待ち望む女性を最も悩ませるのが、「生理前のPMS(月経前症候群)と妊娠超初期症状が酷似している」というジレンマです。頭痛、乳房の張り、イライラ、そして耐えがたい眠気や倦怠感の理由は、どちらも排卵後に黄体から分泌される「プロゲステロン」という同一のホルモンが引き起こしているためです。
プロゲステロンには、受精卵が着床しやすいよう子宮内膜をふかふかに保ち、水分や栄養を体に蓄えさせる作用があります。同時に体温を約0.3〜0.5度上昇させ、日中の覚醒レベルを下げる中枢作用を持っているため、妊娠の有無にかかわらず高温期には強いだるさや睡魔に襲われます。では、両者を見分ける決定的な違いはどこにあるのでしょうか。
決定打となるのは「体温の推移」と「症状の継続期間」です。通常の生理前であれば、排卵後約12〜14日が経過すると黄体機能が寿命を迎え、プロゲステロンの急激な低下とともに基礎体温がガクンと下がって出血(生理)が始まります。しかし妊娠が成立していた場合、着床した胎盤組織から分泌されるhCGが黄体を刺激し続けるため、基礎体温の高温期が生理予定日を過ぎても2週間以上ストップすることなく継続します。また、妊娠超初期の兆候まとめとして頻出する「胃のむかつき」や「唾液の増加」といったつわりの始まり時期のサインは、生理予定日前後(妊娠4週目以降)から徐々に輪郭を現すのが一般的です。