なぜタックルは公式女性ライダー第1号ではないのか?散り際の真相

なぜタックルは公式女性ライダー第1号ではないのか?散り際の真相

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タックルを語る上で避けて通れないのが、1975年10月25日に放送された第30話「さようならタックル!最後の活躍!!」における壮絶な最期です。

魔神提督率いるデルザー軍団の幹部・ドクターケイトの猛毒「ケイトガス」を浴びた岬ユリ子は、余命いくばくもない状態に陥ります。自身の死期を悟ったユリ子は、茂に弱みを見せることなく、ストロンガーを毒から救うために解毒薬を奪取することを決意。そしてドクターケイトに対し、自らの全生体エネルギーを電波振動に変換して放つ禁断の自爆技「ウルトラサイクロン」を発動しました。

強敵ドクターケイトを道連れに撃破したものの、技の代償として生命維持組織が完全崩壊。駆けつけた城茂の腕の中で「茂さん、私……女として生きるよりも、戦士として死ぬ道を選んだわ……」と言い残し、静かに息を引き取ります。茂は彼女の遺体を浜辺に埋葬し、手作りの十字架の前で涙を流しながら「お前は俺の相棒だった……いや、それ以上の存在だった」と慟哭しました。

なぜタックルはこのタイミングで命を落とさなければならなかったのか。当時の制作現場には複数の要因が重なっていました。

  • デルザー軍団の圧倒的な脅威描写:従来の戦闘員レベルとは一線を画す「全員が幹部級」の魔人集団に対し、不完全な改造人間であるタックルでは実力差が開きすぎていたこと。
  • ストロンガーのパワーアップ(チャージアップ):相棒を失った茂が自らの無力さを噛みしめ、元ブラックサタンの科学者・正木博士から命懸けの再改造「超電子ダイナモ」の埋め込み手術を受けるドラマ的動機付け。
  • 歴代先輩ライダー集結の枠組み作り:番組終盤に向けて仮面ライダー1号からアマゾンまでの歴代7人ライダーを再集結させるにあたり、単独ヒーローとしてのストロンガーの孤独と覚悟を際立たせる必要があったこと。

愛車テントローを駆り、電波投げで戦闘員を蹴散らしてきた16歳の少女の死は、当時の視聴者の子どもたちに凄まじい衝撃と喪失感を与えました。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。