公式発表資料や当時のトーナメントレコードを紐解くと、突出した規制スピードを記録したカードには明確な共通項が存在します。それは「TCGの根幹システムであるマナコストの踏み倒し」と「相手にターンを渡さない即死ループの完結」です。
代表的な事例が、登場からわずか169日で殿堂入り指定となった《絶望神サガ》です。2023年2月に登場したこのカードは、墓地肥やしと蘇生を自身1枚で無限に繰り返す極小ギミックを内包しており、わずか3ターン目に確定勝絶ループへ突入するデッキタイプを確立。競技トーナメントにおけるサガ系統のシェアは一時60%超に達し、対戦相手は「メタカードを引けなければ即敗北」という不毛な対話拒否を強いられました。
また、バトルゾーンのクリーチャーをすべてマナとしてタップ可能にした《ベイB ジャック》も歴史的な凶悪カードです。1コストでありながら実質的なマナ無限生成器として機能し、1〜2ターン目に盤面を制圧して追加ターンを連打する「白緑ジャックメタリカ」を生み出し、環境を完全崩壊へと導いた末にプレミアム殿堂へと幽閉されました。当時の開発インタビューでも「コスト概念を崩壊させるカードの危険性」について痛切な反省が語られています。