駅南側に広がる商店街を歩くと、この街が持つ複層的な魅力に圧倒される。数十年にわたって地域住民の胃袋を支えてきた老舗の精肉店や鮮魚店のすぐ隣に、洗練されたスタンド形式のコーヒースタンドや古着屋が自然な顔をして並んでいる。
古くからの店主たちも、新しい波を拒むどころか温かく迎え入れている。「最初は若い人たちが何を始めるのかと思ったけれど、挨拶もしっかりするし、商店街のイベントにも積極的に参加してくれる。街に子どもや若者の声が増えて本当に賑やかになったよ」と、創業50年を超える和菓子店の店主は目を細める。新旧の世代が摩擦を起こすのではなく、緩やかな協働関係を築いている点が実に面白い。