おもしろ弁当を受け取った当事者たちは、現場でどのような体験をしているのでしょうか。ネット上のコミュニティや実際の体験談を取材・調査すると、弁当箱を開けた瞬間のドラマチックな反応が浮き彫りになります。
ある大手企業に勤務する30代男性は、妻から持たされた仕返し弁当のおもしろエピソードをこう証言します。「同僚たちと会議室で昼食を取っていた際、フタを開けたら一面の白米の中央に『反省』と海苔で貼られていました。一瞬凍りつきましたが、同僚たちが大爆笑して場が一気に和みました。箸を入れたら底に大好物のハンバーグが隠されていて、妻のセンスに脱帽しましたね」。家庭内の小さな摩擦を、ユーモアを交えて昇華させる高度な夫婦のコミュニケーションがそこにあります。
一方、高校の教室というコミュニティにおいても、おもしろ弁当は強力な武器となります。高校生男子の現場観察データによると、可愛すぎるキャラ弁は「親に愛されすぎていて少し照れくさい」という思春期特有の羞恥心を生む傾向があります。しかし、あえてネタに振り切ったキャラ弁は高校生のウケ狙いとして抜群に機能し、「お前の母ちゃん面白すぎだろ!」と友人グループの中心で話題になるなど、円滑な友人関係の構築に一役買っている実態が確認されています。